ツバメの子の巣立ち

 近所の酒屋に毎年ツバメがやってくる。今年も巣作りを始めたなと思っていたら、おじさんが出てきて、「今年は嫁が強くてね、旦那はあんまり子育てに協力しないの」と言っていた。てっきり毎年同じツガイがやって来ているものだと思っていた。

 ツバメの子は日に日に大きくなり、ひし形の口を広げてピーピー鳴く様になり、飛ぶ練習を始め、ある朝いなくなっていた。巣の下に、「6/19無事巣立ちました」という張り紙があった。今年は5羽とも無事でよかった。去年はカラスに狙われ、飛ぶ練習をしている最中にやられてしまったそうだ。カラスはすごく賢いので、まず店の前の踏切の遮断機に止まり、次に酒屋のビルの2階の手すりに止まり、親がいるかどうか伺ってから地上に降り、1歩、2歩、3歩と巣に近づくそうだ。おばさんは激怒し、それ以降ツバメの子を守るため、七味まみれの豚ミンチを遮断機の上に置いたり、辛子のチューブ1本丸ごと入れたお団子をカラスの歩行ルートに置いたり、カラスと戦っていた。しかも毎回、カラスが食べるところまで確認していたというからスゴイ。でもすぐ飛び去るので、辛さにのたうちまわるところは見たことがないと言っていた。笑

 ちなみにこのツバメの巣、おじさんが ”キツネどん兵衛” のカップに泥を塗って補強したそうです。

 毎年このご夫婦から話を聞かせてもらうのも、楽しみ。